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学習障害(LD : Learning Disabilities)

 

 保育の現場で「知的匚は正常なのに どうもことばの理解が悪い」[うまくお話ができない]「とっても不器用でお絵かきが描けない」などの「ちょっと気になる子ども」が増えてきて、近年来「LD(学習障害)」ということばがよく聞かれるようになってきています。保育園や幼稚園でも子どもがちょっと変な行動をとると「あの子は学習障害ではないか、ADHDではないか」と保育者の問で安易に話されることも多くあります。ここでは、[学習障害]「ADHD(注意欠陥多餘|生障害)」について正しい理解を深めたいと思います。幼児期にLDと確定的に診断することは可能でしょうか。

 学習障害あるいは、LDという用語は、医学的なことばではありません。教育上特別な配慮が必要なある種の状態樣をあらわしていることばです。これは、それらの子どもたちに教育的な対応を充実させるために作られた文部科学省の協力者会議(『学習障害及びこれに類似する学習上の困難を有する児童生徒の指導方法に関する調査協力者会議』)で、話し合って報告された定義(文部省、 1999)に基づいています。その定義(1999年7月2日)によると、「学習障害とは、基本的には、全般的な知的発達に遅れはないが聞く、話す、読む、書く、計算する、又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示子様々な状態を指寸ものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害聴覚障害知的障害「情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない」とされています。

 もう少しくわしく説明しますと、学習障害とは、「知能検査等の結果から、基本的には知的障害のような全般的な知的発達の遅れは見られないが、学業成績、行動観察、詳細な心理検査などにより、学習上の基礎的能力である聞く、話す、書く、計算するまたは推論する能力を習得し、使用することについて、1つないし複数の著しい困難があると見られるさますまな状態の総称」とされています。なお、「推論する能力には、図形や数量の理解・処理といった算数や数学における基礎的な推論能力が含まれていることに留意する必要がある」と報告書には書かれています。

 ちなみに、医学的に小児神経科あるいは、児童精神科医師が診断する場合は、世界保健機関(WHO)が作成したICD-↓Oやアメリカ精神医学会作成の診断基準DSM-jyを用いて、それぞれ「学力(scholastic skills)の障害(disorders)]、あるいは「学習(learning)の障害(disorders)」という名前で“学習上の基礎的能力”の問題が示されています。その内容は、読みの障害、古字の障害、計算の障害の3つの領域にばぼ限定されています。言語発達の問題や運動機能の問題は、学習上の問題と区別され、別の診断名がつけられます。

 学習障害には上記の定義のようにさまざまな状態があります。日本では、「言語性LD」あるいは「非言語性LD」ということばを専門家がよく使っていますが、これは、人によって定義が微妙に異なり、絶対的な定義というものはまだないように思われます。