子供にも同じ論理で

 

 日本の一流のTVインタビューアーが,ネイティヴに向ってHow do you think of it? (Whatが正しいのだが)を繰り返しているのを,画面を通して耳にしていると,哀れになる
。 How do you think of(feelaboutならいいが)~?と質問しても,相手には理解できるから,40歳を超えた日本の中年ニュースキャスターは一生間違い続けなければならな
いから悲劇である。

 ちょうど終戦後,パンパンと呼ばれた日本女性がWhal’s the matter with you? (どうしたんだい,いいじゃないか)と米兵から何度も同じ英語を耳にし,ワスマラユーと発音し,
終生,ワスマラユーで通したようなものだ。通じるだけに,自分たちの英語を変える気はない。変えようと思っても変らないから,悲劇だ。ハワイの運転手の英語もこの種の英語の延長
である。

『上級をめざす英会話』松本道弘著より