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達人の英語

 

 英語は私にとり,習得すべき外国語のみならず,武器である。自分を知的武装するための武器である。斬らねば斬られるわけであるから,ぶっそうである。「斬る」とはto
communicate の意味である。「あなたの英語じゃまだ斬れませんよ」と私が言う時, Your Englishdoesn't communicate. ということである。更に詳しく述べると, communicate to the
hearts and minds ofothersということである。

 英語という剣が重いということは,英語の術{話し方,イン}ネーション,発音やゼスチャーなどの外見的な要素)に心が奪われて,内容が薄いという意味である。

 英語術をつきつめれば,英語そのものを懸命に研き,その結果英語という剣が重くなり,人間がその剣に守られる結果になりがちだが,英語道の究極とするところは英語を捨て,身軽
になり自然に戻ることである。

 英語術は大人をめざし,英語道は赤ん坊をめざす。

 赤ん坊になれば,外国人が恐くなくなる。外国人の童心に語りかければ,相手も胸襟を開き,心は通い意は自から通じる。

 常に,英語を人間を研く手段と考える求道者は,そのためには手段を選ばず,何からもだれからも学ぶ。

 私は,英語のリズムを学ぶ上で苦労しただけに,同じく空手道の達人である大山倍達氏(極真会会長)が空手はリズムだと主張されていることを知り,会ってみたくなった。氏と対談
したのは数年前であるが,氏のリズム論は,私の英語道と不気味に一致しているのに驚いた。

 空手は,パワー,スピード,リズムだという。私が唱える英語道と全く同じではないかO

 戦術の巻で,私説を述べる前に,私の英語のスピーキングをこの3点から述べてみたい。

『上級をめざす英会話』松本道弘著より