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話す場合も長さを意識しよう

 

以上で述べたのは文章の場合である、が、話す場合も、「長さ」(与えられた時間)を意識する必要がある。

 論文審査のとき、「最初に五分で要旨を述べよ」と注意したにもかかわらす、延々と話す学生が多い。一五分たっても、序論しか話していない。このような論文報告は、内容の審査以前に失格である。

 テレビで録画のコメントを求められるとき、使える時間は普通は一分間程度である。これは、文章ではほぼ四〇〇字にあたる。つまり、先に述べた短文の三分の一から四分の一 (あるいは、パラグラフ三個分程度)に相当するわけだ。

 録画されたコメントを見ていると、画面が連続していないことがよくある。もともとは長いつメソトだったものを、放送局が編集してしまったからである。私は、テレビのインタビューを受けるときは、あとで編集されないよう、あらかじめ持ち時間を聞いて、その範囲に収まるように発言している(そうしないと、こちらの意図と異なる画面になる)。

 集会での「スピーチ」と「挨拶」は、三分か限度である(できれば、一~二分がよい)。これは文章の場合の「短文」にあたる。

長文章法:野口悠紀雄著より